ASA国際資産評価士とは

ASA(米国鑑定士協会)認定の国際資産評価士資格は、グローバルに認知された資産評価の専門家の証です。

ASA(米国鑑定士協会)

ASA(American Society of Appraisers=米国鑑定士協会)とは、アメリカの首都ワシントンD.C.に本部を置き、1936年創設のアメリカで最も古い歴史を有する資産評価の資格教育団体の1つで、1987年の米国鑑定財団の創設メンバー(8団体)を主導しました。
その領域は多岐にわたり、現在では不動産、動産、機械・設備、事業(知財を含む)、美術品、宝石等それぞれの専門分野での評価に関する教育と資格認定の提供を行っています。 とりわけ、動産、機械・設備、事業評価の分野においては、高い権威と信用力を有し、アメリカをはじめ、欧州、アフリカ、中国、その他アジア諸国、オセアニア等の広範囲の国々では、ASAによる評価がスタンダードとなっています。 また、ASAは現在IFRS(国際財務報告基準)に対応した国際評価基準(IVS:International Valuation Standards)の策定作業についても、米国鑑定財団と共に積極的な役割を果たしています。

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JaSIA(一般社団法人 日本資産評価士協会)

JaSIA(Japanese Society of Independent Appraisers=一般社団法人 日本資産評価士協会)は、グローバル化・IFRSの導入など、新時代を迎えた我が国の会計・企業財務実務のニーズに対応する総合的な資産評価のインフラ創設に向け、不動産鑑定士・公認会計士・弁理士・学会等の有識者が中心となり設立され、日本で唯一ASAの資格評価教育を行っています。
JaSIAは、日本において総合的な資産評価制度を普及させ、多様な資産に対する信頼性の高い資産評価の専門家を養成すべく、ASAとの独占的な業務提携により、ASA認定の資産評価士資格の取得に向けた教育・研修プログラムを提供しています。
政府の「知的財産推進計画」に対し意見を具申しているほか、経済産業省の推奨するABL(動産・売掛金担保融資)協会の活動等も支援しています。
また、国際プラント・機械設備バリュエーション・カンファレンス(ICVPME国際会議)が、2015年10月26~28日の3日間にわたって、東京の一橋大学・一橋講堂にて開催されます。
日本で初めての機械設備評価に関する国際会議で、新興分野であるプラント・機械設備のバリュエーションにおける優れた学問的・職業的エキスパートたちが世界中から一同に会す国際会議であり、世界で開発された新たな手法や基準における各分野での経験をそれぞれもち寄り、さらにこの分野を発展させていこうという、世界規模での新たな試みです。
JaSIAは京都大学経営管理大学院と共同で、地域ホストとして本会議をサポートしています。

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ASA国際資産評価士について

ASA認定の国際資産評価士は、世界4大会計事務所(ビッグ4)の間でも広く認知されており、特に機械設備の分野では、世界で唯一の国際的に認知された資格です。
ASAの認定資産評価士になるには、次のような教育・経験・専門性に関する厳しい規準をクリアすることが求められています。

  • 計108時間に及ぶ厳格な教育課程
    ME201(イントロダクション:機械設備評価の基本用語・概念を修得し、国際資産評価士になるための基礎の構築)
    ME202(評価手法:各種評価手法・評価額に関する理解)
    ME203(上級テーマと事例研究:機械設備評価の概念・テクニックのより高度な活用)
    ME204(上級テーマと報告書作成:履修事項の総括・知識の定着)
  • 半日にわたる合計4回の修了試験
  • IVS(International Valuation Standards=国際評価基準)教育課程の修了と試験
  • ASAの試験委員による評価報告書の審査
  • 専門性と人柄に関する推薦状(3通)の審査
  • 厳格な倫理規定の遵守義務

また、認定資産評価士はその実務経験要件(フルタイムベース)により、次の区別があります。

  • 実務経験10,000時間(または5年)以上→認定上級資産評価士(ASA:Accredited Senior Appraiser)
  • 実務経験4,000時間(2年以上5年未満)以上相当→認定資産評価士(AM:Accredited Member)

なお、認定上級資産評価士(ASA)・認定資産評価士(AM)のいずれの資格についても、その資格を継続するために、5年毎に実務経験や継続教育を通じて専門家としての業績の証を提出する必要があります。

ASA国際資産評価士により求められる代表的な価値の定義

公正市場価値(FMV:Fair market value)

自発的な買い手と自発的な売り手が、いずれも売買を強制されることなく、また双方があらゆる関連事実を十分に知った上で、双方に公正に取引を行う場合に、資産に対し合理的に期待され得る、特定日現在における金銭的に表示された予想額である。
また、さらなる条件により、継続使用・設置・撤去を前提とした公正市場価値に細分化される。

任意清算価値(OLV:Orderly liquidation value)

売り手が現状有姿での売却を余儀なくされる場合に、買い手を見つける合理的な期間があるという前提で、清算売却により一般に実現され得る、特定日現在における金銭的に表示された予想総額である。

強制清算価値(FLV:Forced liquidation value)

売り手が緊急に現状有姿での売却を余儀なくされる場合に、適切に公告され実施された競売によって一般に実現され得る、特定日現在における金銭的に表示された予想総額である。

※これら用語の定義はASA(米国鑑定士協会)に準拠しています。

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